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する0 【為る】

(動サ変)
[文]サ変 す
【1】(「…(を)する」の形で)
[1](動作性の名詞を受けて)ある動作・行為を行う。多くの場合、その名詞を語幹とするサ変動詞も存在する。

勉強をする

サインをする

不審な動きをする

電話をする

こら、何をするんだ

自分だけ楽をする
[2]ある一時期、ある職務・ポストにつく。

昔、高校の教師をていたとき
[3](「(…に)…をする」の形で)装身具などを身につける。

鉢巻をする

いつもネクタイをている
[4]人や物がある形・色・性質である。また、人がある服装・顔の形・表情である。

こわい顔をてにらむ

青い目をた女の子

立派な体格をている

いい腕をている職人
[5]動詞の連用形に付いて、いったん名詞化されたものを再び動詞化する。多くは古語で打ち消し表現に用いられた。

する

尽きぬ思い

絶え
【2】(「…を…にする」「…を…とする」の形で)
[1]ある人をある身分にする。あるポストにつける。あるものに育て上げる。

息子を医者にする

犬を友とて暮らす

孫を相手にて遊ぶ
[2]ある物をある用途に使う。

腕を枕にて寝る

釣った鮎(あゆ)をさかなにて酒を飲む
[3]ある物を…に変化させる。

小切手を現金にする

大豆を臼でひいて粉にする
[4]…を…と見なす、考える。…扱いする。

あの話はなかったことにて下さい

ひとをばかにするにもほどがある
[5]自分で…を…と思う、感じる。

遠足を楽しみにている

僕は君を頼りにているんだよ
【3】(形容詞・形容動詞の連用形に付いて)その状態にならせる。その状態を出現させる。

髪を長くする

これまでの経緯を明らかにする

静かになさい
【4】決める。
[1](「…ことにする」「…こととする」の形で動詞・助動詞を受けて)…することを決意する。…することに決める。

私も一緒に行くことに

本契約の定めに従うこととする
[2](「…にする」の形で名詞・代名詞を受けて)選び出して…と決める。

朝食はパンにするか御飯にするか決めて下さい

どちらにますか
[3](動詞の終止形を「と」で受けて、また、名詞を「と」「に」で受けて、「…とする」「…にする」の形で)それまでの動作を打ち切って新たな動作にとりかかる。

そろそろ寝るとする

お昼だからご飯にましょう
[4](「…とする」の形で状態性の名詞を受けて)…であると判定する。決定する。

一審の判決では有罪とれた

この法案を是(ぜ)する者の割合は…
[5](「…とする」の形で、文語形容詞の終止形を受けて)自分で…であると思う。

原案を良しとする者が多数を占めた

職にとどまることを潔しと

解散のおそれなしとない
[6](「…とすれば」「…にしては」の形で)…であると仮定する。…と一応決める。

いま生きているとすれば三〇歳になる

小学生にては背が高い
[7](「…ものとする」の形で動詞・助動詞を受けて)法律・規則の文章で、…と決める。定める。

月謝は月末までに納めるものとする

委員の任期は二年とする
[8](「…とすれば」「…にしては」「…としては」「…としても」「…としての」などの形で)その人の立場から考えると。

彼女とすればそう考えるのも無理はない

私とても言い分はある

彼の小説にては短い方だ

重役とての仕事
[9](「…としたことが」の形で)あの有能な…が不覚にも。

おれとたことが、こんな失敗をしでかすとは
[10](「…うとする」「…ようとする」の形で動詞・助動詞の未然形を受けて)
(ア)ある動作にとりかかる。

出かけようとたら雨が降ってきた
(イ)ある事柄が行われる所である。ある出来事が始まりかかっている。

夕陽がまさに沈もうとていた

船はまさに岸壁を離れようとていた
【5】(「…がする」の形で名詞を受けて)ある現象・感じが知覚されるとき、受け手の立場からではなく、そのもととなった現象を中心に表現する言い方。

玄関で人の声がする

良い香りのする

変な味がする

頭痛がする

ほめられれば悪い気はない
【6】(事物の状態などを表す副詞を受けてそれを述語化する)そのような状態である。

あっさり(と)た味

疲れてぐったり(と)する

ゆっくりていって下さい

いつも堂々とている

それを見てぞっと
【7】数量を表す語に付く。
[1](時間を表す語に付いて)ある時刻を起点にして、その時間が経過する。たつ。

雨は一時間(も)すればやむだろう

買って一年(も)ないのにもう壊れた
[2](価格を表す語に付いて)買い手の立場から、その値段である。あまり安くない場合にいうことが多い。

四〇万円もする高級カメラ

これいくらたの
[3](人数を表す語に「…して」の形で付いて)その人数で一緒にある動作をすることを表す。

二人て出かける

家族みんなて働く
【8】「…(と)して」「…(と)すると」「…(と)すれば」「…(と)したら」などの形で、副詞を述語化して用いる。

依然と

もしかする

もしかたら

ひょっと

ひょっとする

ひょっとたら

ややもする

ともする

ともすれ

頑とて口を割らない

鹿児島でも時とて雪が降る
【9】(補助動詞)
[1](動詞の連用形に助詞「は」「も」「でも」「さえ」「こそ」などを伴ったものに付いて)その動詞の意味、またはその動詞の打ち消しの意味を強める。

出かけはたが

見もない

知りもないことを言うな

笑いでもたら

乗りさえすれ
[2](動詞の連用形を重ねたもの、あるいは動詞に並列を表す「なり」「たり」「も」「か」「し」「つ」などを添えたものに付いて)叙述を助ける働きをする。

鉛筆の芯(しん)を削り削りて細字を書く

見聞きたこと

ここで寝起きている

打つなりたたくなりてくれ

書いたり消したりする

日によって静かだったりうるさかったりする

逃げも隠れもない

材質が粗悪だか薄いかて穴があく

腹はへるし風は冷たいしするから…

抜きつ抜かれつする
[3](上に「お」を添えた動詞の連用形、あるいは、上に「御」を添えた動作を表す漢語に付いて)謙譲の意を表す。

先生をお呼びする

お荷物をお持ちましょう

のちほど係の者が御案内ます

お客様を御招待する
〔補説〕 (1)「する」の活用は、口語では「し・せ・さ、し、する、する、すれ、しろ」、文語では「せ、し、す、する、すれ、せよ」。(2)各活用形のうち、口語の未然形は、「し」には助動詞「ない」「よう」が、「せ」には助動詞「ず」「ぬ」(打ち消し)が、「さ」には「れる」「せる」がそれぞれ接続する。→させる・される。(3)命令形は、古くから「せよ」が用いられ、現代でも文章語的な言い方としては用いられることがある。一方、中世後期から「せい」が用いられるようになり、近世江戸語以降は「しろ」が用いられるようになった。(4)文語の場合、過去の助動詞「き」の接続は変則的で、終止形「き」には連用形「し」から、連体形「し」および已然形「しか」には未然形「せ」から続く。すなわち、「しき」「せし」「せしか」となる。(5)「する」は、他の語と合して、いろいろの複合動詞をつくる。(ア) うわさする・びっくりする・おともする。(イ) 勉強する・運動する・練習する・研究する。(ウ) リードする・スケッチする・ノックする。(エ) 重んずる・軽んずる・先んずる。(オ) 察する・達する・決する。(カ) 感ずる・信ずる・論ずる・生ずる・通ずる。(キ) 愛する・熟する・服する・訳する・略する。これらのうち、(エ)(カ) の諸動詞は、すべて「ずる」となるから、ザ行変格活用ということになる。文語の場合もほぼ同様である。(6)現代語では、(5)にあげたようなサ変の複合動詞のうちには、サ行(ザ行)変格以外の他の活用として用いられるものもある。すなわち、(5)(エ) (オ) (カ) の諸動詞は上一段活用としても用いられる。例えば、「重んじる・先んじる、察しる・達しる、感じる・信じる・論じる・生じる・通じる」など。また、(キ) の諸動詞は五段活用としても用いられる。例えば、「愛す・熟す・服す・訳す・略す」など
(句)すまじきものは宮仕(みやづか)
(句)する事なす事
[ 大辞林 提供:三省堂 ]
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