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つ・く12 【付く】

1(動カ五[四])
【1】物と物とが接触・接合・付着する。
[1]二つの物が触れたまま離れなくなる。くっつく。接合する。

折れた腕の骨がうまく―・いた

接着剤でぴったり―・いて離れなくなる
[2]ある物と他のある物とが接近してすき間がない状態になる。

両ひざが軽く―・くように座る
[3]ある物に異質な物が付着・浸透する。くっつく。

顔に泥が―・いている

洋服に糸くずが―・いている

シャツにしみが―・く
[4]主たる物に付随的なものが添えられる。
(ア)付属する。

鍵の―・いた日記帳

毛皮のえりの―・いたコート
(イ)(「附く」とも書く)あとから加わって、全体が増える。

話に尾鰭(ひれ)が―・く

利息が―・く
(ウ)草木の芽が出る。実がなる。

今年は桃のつぼみが―・かない

梅の実がいっぱい―・く
[5]あとが残る。
(ア)力を加えたあとが残る。

机に傷が―・く

点々と足跡が―・いている
(イ)(しるし)が記される。

〇印の―・いているのが実行委員です
(ウ)帳簿などに記入される。

支払った金額はすべて帳簿に―・いている
[6]植物などがしっかり根をおろす。根づく。

挿し木がうまく―・いた

種痘が―・く
[7]肉・力・能力・良さなどが身に備わる。

栄養が身に―・かない

丸暗記では知識が身に―・かない

実力が―・く

貫禄が―・く

早寝早起きの習慣が―・く

徳を―・かんと思はば、すべからく先づその心づかひを修行すべし〔出典: 徒然 217〕
[8]連歌・俳諧で、前の句と後の句がうまくつながる。
【2】そばに寄る。近付く。
[1](意図的動作)人が他の人のそばにいる。
(ア)保護するためにそばにいる。付き添う。

患者に付き添い人が―・く

要人には護衛が―・く
(イ)他の人のあとに続く。

行列の後ろに―・く
(ウ)対立するものの一方に加わる。味方をする。

南朝に―・くか北朝に―・くか

誰がこっちに―・いてくれるか
[2](結果的動作)あるものが現れる・来る。
(ア)ある商品の買い手が現れる。

高すぎて買い手が―・かない
(イ)他から苦情が寄せられる。

商品にクレームが―・く

けちが―・く
(ウ)(多く「憑く」と書く)魔性のものが人にとりつく。

キツネが―・いている
(エ)〔補説〕 「運がつく」の省略
幸運に恵まれる。

今日は―・いている
【3】あるものが加えられ、新しい状態になる。
[1]新たに設けられる。設置・設備される。

下宿に電話が―・いた

十字路に信号機が―・いた
[2](「点く」とも書く)ある現象・活動などが現れる。
(ア)火が燃え出す。発火する。

ライターの具合が悪くて火が―・かない
(イ)灯火がともる。点灯する。また、電気で作動する装置が働く。

部屋にあかりが―・く

朝七時にはラジオが―・くようにセットしてある

一日中テレビが―・いている
[3]名称・評点などが加えられる。
(ア)名前が与えられる。名付けられる。

生まれたばかりでまだ名前が―・いていない
(イ)役・予算などが割り当てられる。

王女の役が―・いた

修理のための予算が―・いた
(ウ)評点・値段が与えられる。

この間の作文には九〇点が―・いていた

ただの普通の壺に一千万円の値が―・いた

できた物を買うより自分で作るほうが安く―・く

かえって高いものに―・いた
【4】きちんとした説明が加えられる。

彼女がなぜ自殺したのか説明が―・かない

理屈はどうとでも―・く
【5】実現・決着が望まれていたことが実現・決着する。

やっと決心が―・いた

まだあきらめが―・かない

ふんぎりが―・かない

あっさり勝負が―・いた

混乱して収拾が―・かない

あの問題はかたが―・いた

けりが―・く

当事者の間で話が―・いた
【6】区分がはっきりする。また、自然と差が出る。

やっていいことと悪いことのけじめが―・かないのか

第二走者との間に差が―・いた
【7】判断・予想が行われる。
[1]「…がつく」の形で用いる。

犯人はだいたい見当が―・いている

全く予想が―・かない

察しが―・く

めぼしが―・く
[2]助詞「と」「に」で受けたものに打ち消しを伴って用いる。

うそとも本気とも―・かない

愚にも―・かぬ計画
【8】感覚や意識が働く。
[1]ある感覚器官に強く感じられる。

大きな看板が目に―・いた

時計の音が耳に―・いて眠れない

においが鼻に―・く
[2](「気がつく」の形で)
(ア)あるものごとを認識する。気づく。

…ということに気が―・いた
(イ)失っていた意識がよみがえる。正気にかえる。

気が―・いたらベッドの中だった
[3]ある気持ちがおこる。

里心が―・く

物心が―・く
【9】(「心につく」の形で)人に好ましく思われる。気に入る。

をかしき絵など多く雛遊びなどする所に、と心に―・くべきことを宣ふけはひ〔出典: 源氏(若紫)〕
〔補説〕 「付ける」に対する自動詞
つく(接尾)
2(動カ下二)
つける
〔慣用〕 足が―・足下に火が―・板に―・襟に―・襟元に―・縁に―・恰好が―・時代が―・尻に火が―・土が―・手が―・箔が―・人目に―・虫が―・焼け棒杭(ぼつくい)に火が―/悪銭身につかず・足が地に付かない・示しがつかない・手に付かない・火のついたように・引っ込みがつかない
(句)付かず離れず
[ 大辞林 提供:三省堂 ]

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